親愛なるみなさまへ
日本のみなさまの多くは、茶という伝統的な文化を、より洗練された嗜好をもって堪能されていると聞いております。
私にとって日本は非常に特別な意味をもつ国です。それは洗練された美の国であり、これらは私THE O DORに求めてきたものでもあるからです。
このホームページを通じて定期的に日本の皆様とコミュニケーションの場を持ち、私から紅茶のアドバイス、インスピレーションをお伝えすることができるのは本当に楽しみでもあり、
また名誉なことだと感じております。
THE O DORは皆様に最高のものを提供したく思い、フランスの料理芸術の粋をもって創造することを喜びとしております。皆様が、一杯の素敵なお茶が作り出す素敵な時間に
巡り合える事を創造しています。
私は複数の文化の交流、そして出会いの持つ力の大きさを信じ、その哲学によって、皆様と充実したおつきあいをさせていただけるものと信じております。
今年の11月8日 聖テオドーの日、テオドーティーパーティーの開催にあたり、日本でご一緒させていただけることに大変感謝しております。今回が私にとって最初の日本訪問となります。
この訪問を前にして私はとても興奮しております。今回は妻と10歳になる息子のロビンを同行させます。息子を一緒に連れていける事を私は誇りに思いますし、
また彼に異文化を体験させることができるのもうれしいことです。(ロビンは「トトロ」の大ファンです。もっとも私にはそれが何であるのか、まったくわからないのですが...)
申し上げておかなくてはならないのですが、勉強する時間がなくて、私はまだ日本語を話すことができないのが残念です。後数週間の間に少しでも日本語を覚え、
皆様と少しでも日本語でお話できたらと思っております。
テオドーが日本で成功をおさめていることに、大変感動しています。
私がフレーバーティーを作る時、様々の種類のお茶に、私が強烈な個性、新たなインスピレーションを与えた宝石として、普遍的に通用するようになることを願って作り上げております。
自然が何千年にもわたり、私たちに与えてきてくれた茶と、今日の飲み物とのあいだの架け橋となってほしいのです。新たな場所を旅し、経験し、新たな人々と出会ううちに、
色彩、言葉、環境のなかにインスピレーションが見つかります。お茶の文化、産地、花、香料からの影響を見出すのです。
しかし、新たな香りが生まれるとき、私たちには成功したかどうか、人々に気に入ってもらえるかどうか、反響を得るかどうかはわかりません。
たとえば、私が「ハナミ インペリアル」をブレンドしたとき、日本が私のテーマでした。
日本の皆様が昔から親しみのある、春を祝うこの花見という宴を紅茶で表現したかったのです。桜の花が飛び交うさま、桜の木のもとでのピクニック、
そしてそのすべてが、なぜこれほどまでに魅力的なのかを考えてみようとしたのです。口のなかで、煎茶のおいしい香りと、桜の花のかすかな調べを解放するような、
微妙なお茶が欲しかったのです。
完成したハナミ インペリアルに込めたこの気持ちが日本の皆様に伝わっているかどうかわかりませんが、今回の訪問で皆様のご意見、コメントをお聞かせいただける
チャンスになるかもしれません。決して日本茶にはなりません。それは日本茶を作ることが目的ではなかったからです。むしろ、フランス文化から見た日本なのだとご理解ください。
私のパリジャンならではの物の見方を、皆様と分かちあうことができればと思います。
私の仕事場の窓から外を眺めると、もう秋の訪れを感じます。銀色がかった葉をつけた並木が、虹色にきらめく低い空のもとで、ほかのオレンジ色の葉と混じりあっています。
どこからともなく降りてくる異様な光が、灰色の雲を割って射し込んできています。寒く、現在天候は決して良いわけではありませんが、こうして休憩をとり、
「ミ・ファルタス」を飲みながら、みなさまに手紙を書いております。こちらは午後1時17分を回ったところです。
秋の訪れを見るのは、格別な瞬間です。私は季節の変化に敏感です。私にとって、季節の変化があることこそが、いかなるものも偶然の産物ではないということ、
私たち人間がたいした存在ではないということ、そして時間が世界の支配者に留まるということ、自然は貴重であり、私たちがそれを守る必要があるということを
示してくれているように感じます
これは、来春にむけてのTHE O DORからの重要なメッセージとなることでしょう。
THE O DORは私たちすべてが自然を尊重し、意識をしなくとも、日常生活の一部が自然を守る事となるよう夢見ています。ここフランスでもするべきことは、まだ沢山あります。
私たちは、まさに今の事態を変える必要があるのです。
私の日常生活のなかで環境のためにできるあらゆる努力を惜しまない事を皆様にお約束し、
来月皆様にお会いできることを夢見ております。
2008年10月12日
ギョーム・ルール






